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R15!!創作小説【迷宮聖戦!! 天翔ける魔将VS聖なる少女戦士エルピス。

伝説や寓話には、少しの真実が含まれている。


パンドーラー(Πανδώρα, Pandōrā)は好奇心から

神から託された開けてはならない”壺(箱)”を開けてしまい

人間界にあらゆる災いを解き放った。

災いたちは人間を苦しめ続ける・・・・


パンドーラーは後悔し懺悔した。

ある時、壺の中から出た”希望”エルピスたちが彼女の元に帰ってきた。


人間界を彷徨い、いくつかの”災い”を連れ、持ち帰ってきた。

そしてパンドーラーに差し出したのだ。


これを見て、

パンドーラーは驚いたが・・・・わずかな可能性を感じて

自分の流す涙と土を混ぜて

エルピスたちの”体”を自分に似せて作りあげ、人間の世界へ送り込んだ。

そう、神が自分を創造したように。自分の分身を創造した。


エルピスたちが”災い”をすべて回収してくれるかもしれないという希望を持って

自ら学び、進化して考える知恵も与えた。


パンドーラーは祈り続ける。

人類が安寧であるように。自分の罪は許されないと自身を責め続けながらも

せめてもの希望あれと。聖なる戦士たちに期待を寄せる。

::::::::::::::時はながれた・・・。

1話。森の案内人。

深い森。神聖な森。

自動車が登場して、スチームエンジンを活用した大きな機械が生まれ

産業革命がおこり

時代は未来にむけて勢いよく動きだし、機械と科学が支配する世界になりつつある。

そんな新しい近代的な時代になのに


この森は深くどこまでも広く、未だに開発も伐採もされず


数千年間にわたり手つかずだ。

付近に住む人々は”悪霊の棲む森”と忌み嫌い、ほとんど近づかない。

近代においても

古い伝説や言い伝えを住民たちは信じている。


ブフォン・・バアン・・・・


がたがた・・・がたがた・・・・・砂利道を最新型の蒸気自動車が走ってくる。

長い煙突から黒いけむりをもくもく吐いて。


森に沿い続く砂利道。

バスン!! バスン・・・ギイイ!!!


森への入り口付近で自動車は止まる。


どこかの金持ちか貴族のような上質な背広を着こんだ小太りな男が降りてきた。

手には革の小さなバッグを下げている。

森に分け入り50メートルほど歩くと、

大きなレンガ積みの柱が3本立っていて、少し開けた場所がある。


高さが5メートルくらい。直径が1メートルくらいの円柱が互いに

2~3メートルくらいの幅を均等にとり並んでいる。


ここが森の入り口だ。

「金貨3枚と・・・油、ランプの油がビンで1本だ。案内を頼む!!」

小太りの男が柱に向かい叫ぶ。


「金貨・・・5枚だ。」

どこからともなく女性の声がする。森に反響して位置がわからない。

この場所だけは少し開けて地面も平だが

周囲は全部深い森だ。


迷い込んだら、二度と出てこれないだろう。


「がめついな・・・わかった。金貨5枚に最新の懐中時計を付けるぞ。」

小太りの男は渋々

持っていた革のバッグを地面に置き、

懐から懐中時計を取り出して、バッグの口を開き中に放り入れた。

それからごそごそとポケットをまさぐり金貨2枚を取り出すと

これもバッグの中に放り入れた。

「OK・・・契約成立だ。森を案内してやろう。」


また女性の声が響く。


小太りの男はキョロキョロとあたりを見渡し、

何げにレンガの柱沿いに上に目線を送る。


見上げると、

中央の柱の上に女性がいる。


最近流行りのコルセットスカートがひらひらなびいて

美脚を見せている。

中世のドレスを加工したような独特の衣装。

首に巻いたスカーフ。

貴族の正装のようにも見え、挑発的であり個性的ないでたちだ。

今の今までたしかにいなかったのに・・・突然現れた。

頭には
シルクハットのような帽子をかぶっている。その帽子には目玉の模様が

描かれている。


いや、絵や刺しゅうじゃない・・・・・目玉がすこし動いた。

髪は長くサラサラと風になびく。


目は確認でき、あきらかに若い女性と判断できるが、


口にはマスクを装着している。


マスクは、鳥のくちばし状のかなりおかしな形状だ。

少し昔に世界にパンデミックを起こしたペスト流行時の

医者が使用したとされるペストマスクに酷似している。

異様なイメージだ。


「私が森の案内人だ。」

女性が小太りの男を見下して言った。


「女・・・の子?  マジかよ。本当に?」

小太りの男は怪訝な顔で見上げれるが・・・何気なく

ふっと後ろを振り返る。


「え?バッグは・・・?あれれ・・・」

足元に置いてあったバッグがなくなっている。

誰もいない。

女性は、柱の上だ。

小太りの男は、慌ててくるりと反転。


すると今度は目のすぐ前に女性が立っていた。

「さて行こうか。」

女性が話しかける。

「そ、そうか・・・・宜しく頼む。」

しどろもどろに答える小太りの男。顔色が急に悪くなる。


(女・・・まあ、いい。・・・しかしバッグは何処に?彼女も持ってない。消えた?)

女性は小太りの男の前。スタスタと森に向かい歩く。

小太りの男は2~3メートル離れて、後に続く。

「案内人さん・・・あの君の名は?」

おそるおそる訪ねてみた。

振り向くこともなく女性は答えた。

「私の名前・・・ シークレット!!」

後姿は何か怪しげであり美しく不思議なオーラを感じる。


女性は歩きながら突然頭の高さまで右手を上げた。

「え!!!????」

小太りの男は目を見開き驚く!!

シークレットの右手には懐中時計が握られていた。

それは・・・

確かに小太りの男の物で、先ほどたしかにバッグに放りいれたはずの物だ。

シークレットは手ぶらだ。バッグなど持っていない。

右手に掲げた懐中時計を自分が被ってるシルクハットの頂上付近で手放した。


懐中時計は何故かシルクハットの中に入る。と、いうか手放し穴にでも放り投げた感じだ。


シルクハットの頂上に穴があるのか?

何故かシルクハットが懐中時計を吸いこんだように見えた。

消えてしまった。

ゴクリ・・・・


「は? え?」

小太りの男は一瞬立ち止まり、耳を澄ます。

何かを飲みこむ時のような音がした。


シークレットは何事もなかったように森に入っていく。


スタスタスタ・・・・。


「・・・魔将の地下宮殿だ。そこまで案内してくれ。」

急に小太りの男がシークレットに話し出す。

シークレットはピタリと立ち止まり、

小太りの男に背中を向けたまま、少し間を置いて返答した。

「・・・。ばかだな。恐怖と悲しみを知らぬものは自滅するだけだ。

まあ、契約だ・・・案内してやろう。」


再び歩きだす。


二人は深い森の中に消えていく。

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登場人物など


「プロット」=物語の世界観・設定。キャラクターの性格、ビジュアル設定など。


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■熟語解説

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☆各キャラクターのビジュアルデザイン・イメージのイラスト紹介。+通販情報。

(2021年4月末ころから開始予定)

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